僕がクシタニ エクスプローラージーンズを25年以上愛用するワケ【ライター谷田貝洋暁さんの場合】

長年バイクに乗っていると“これはもう外せない”という
お気に入り…、というか相棒みたいなマストアイテムが出てくるものだ。
僕の場合、それがクシタニのエクスプロラージーンズだ。
このジーンズの様なカジュアルなスタイルの革パンとの出会いはかれこれ25年前。

僕が就職したバイク雑誌の編集部に撮影用衣装として置いてあった
バイク用パンツの1本がエクスプロラージーンズだった。
今でこそ、メッシュにカーゴと色々な展開を行っているエクスプロラージーンズだが、
当時はまだストレートタイプのみだったと記憶している。

何かのロケでこのエクスプロラージーンズ履いてみると1発で気に入ってしまった。
当時の取材の内容は、もはや覚えてはいないが、
おそらくスポーツバイクのインプレッション企画だったと思う。
エクスプロラージーンズを履いてみたら、
フューエルタンクへのグリップ具合が妙に良く、
ライディングにものすごく集中することができたのだ。

25年前から履いているエクスプロラージーンズ。編集部にあったものはすでに誰かの足の長さに合わせて裾が上げられていたので、クシタニさんに頼んで僕用に15cmほど伸ばしてもらった。

クシタニのエクスプローラージーンズでライディングがうまくなる!?

仕事柄、国内外モデルの試乗記事を書くことが多い筆者だが、撮影には好んでエクスプロラージーンズを履いている。エクスプローラージーンズを履くとかっこいい写真が撮れるうえに、高速道路を長時間走るような場合にも疲れにくく、他のパンツに比べてお尻が痛くなりにくいのだ。

当時、僕が配属されたバイク雑誌はビギナーライダー向けのもの。
“初心者にはより初心者に近い一般的なライダーが綴るリアルな情報”が大切と、
本来、裏方仕事の編集者が全面的に誌面登場するような雑誌だった。
取材の段取りもすれば、インプレッションではバイクを走らせ
帰って来れば誌面構成を考え、文章も書いて校正もする…という感じ。
となると雑誌が刷り上がる度に悲しくなるのは、
カッコ悪い自分のライディングフォームだ(笑)。

悲しいかな、ライディングの下手さというか、
“バイクに乗れてない感”ってばっちり写真に写ってしまうのだ。
幸い職業柄、レーサーや元レーサーがカッコよくバイクを走らせる写真を観察したり、
実際の撮影に立ち会うこともあったし
自らが、体験取材と称してライディングスクールを受講したり、
元レーサーや業界の先輩からバイクの乗り方を教わる機会にも恵まれた。

僕はレーサーではないのでバイクを速く走らせる必要はなかったが、
“誌面で見栄えのする乗り方”にだけは気をつかうようになった。
僕のライディングの下手さやフォームの汚さが原因で、
試乗したバイクのイメージが悪くなるのが嫌だったのだ(笑)。

前置きが長くなってしまったけど、
そんな試行錯誤を行っていた時に出会ったのがクシタニのエクスプロラージーンズ。
とにかくフューエルタンクに対してのグリップの良さに驚かされたのだ。

タンクを“よく掴んで”くれるエクスプロラージーンズを履いていれば、体をガッツリイン側に落とす際に体をしっかり預けられる。コーナーを気持ちよく駆け抜けられるのはエクスプロラージーンズのおかげというわけだ。写真提供:BikeJIN(連載企画 深堀バイク日誌) /撮影:真弓 悟史

バイクのインプレッションで花形となるのは、今も昔もコーナリング写真だ。
特にマシンのスポーツ性能の高さを表すような場合には
レーサーよろしくグッと体をイン側に落とすようなライディングフォームとることになる。
コーナリング性能の高いスポーツバイクなら尚更というわけだが、
そんな場面においてエクスプロラージーンズが効くのだ。

派手なライディングフォームを取る場合には
外足の内腿をタンクに引っ掛けるようにして腰をぐっと落とすわけだが
エクスプロラージーンズを履いていれば
しっかりタンクをホールドできるから安心して派手な体重移動ができる。
履くだけで、一段レベルの高いライディングを可能としてくれるのが
僕にとってのエクスプロラージーンズなのだ。

国内外どんなバイクに乗っても悪目立ちしないのがエクスプロラージーンズのいいところ。ツーリングに出かけても和洋折衷どんなシチュエーションにも馴染んでくれる。写真提供:BikeJIN(連載企画 深堀バイク日誌) /撮影:真弓 悟史

25年履いても現役。これほど頑丈なライディングパンツは他にない!

ネイキッドからフルカウルタイプのツアラーまで、バイクのキャラクターを選ばないエクスプローラージーンズ。右車線を走っている…ように見えるのは、ポルトガルで行われたスズキ・GSX-S1000GXの国際試乗会だからだ。

僕がエクスプローラージーンズを履き続けるもうひとつの理由はそのタフさだ。
25年前に編集部で出会った1本目のエクスプローラージーンズはいまだ現役。
雨風に耐え、汗をかいては洗う……なんてことを繰り返していると
さすがに色落ちして3回(…確か)ほどメンテナンスに出して再染色をしてもらっているが
それでも使い続けられている。

写真は約10年前、スペインで行われたDUCATI Scrambler Desert Sledの試乗会。オフロード走行時、バランスを崩して派手にステップを蹴飛ばすことになったが、エクスプローラージーンズに穴があくことはなかった。

それだけですごいと思うのだが、最近驚かされたのは更なる頑丈さだ。
25年履き続ける中で、メッシュ仕様やパターン違いのモデルを新調すると
当たり前だが履き古したエクスプローラージーンズの出番が少なくなる。
そこで思いついたのがオフロード走行だ。
長年の相棒を無碍に扱うのは気が引けたが、
泥まみれになるとしても履かないよりは…と林道ツーリングで使ってみることにした。

当時、僕はとにかくオフロード走行時のパンツの破損、穴あきに悩んでいた。
おろしたての新品だろうと、ちょうどよくこなれてきたお気に入りの一本だろうと、
岩角や枝に引っ掛ければ穴が空いたり破れたり……。
極め付きはオフ車特有のギザギザのワイドステップで
引っ掛けたり、蹴飛ばしたりすればたやすくカギ裂きができてしまう。

僕の場合、とにかく穴が開くのがステップとの接触部分。ブーツアウトスタイルで内部にゴツいオフロードブーツを履いて走るといたりすると十中八九、穴が開く。エクスプローラージーンズはちょっと高価だが、2万円、3万円のライディングパンツを3回ダメしたと思えば十分安上がり。しかもずっと履き続けられるのだ。

意を決して林道ツーリングに使ってみるとこれがものすごく快適なのだ。
アスファルトの上で転んだところで穴が開かず、長年履き続けられる
エクスプローラージーンズの頑丈さは十分オフロード環境でもしっかり通用した。

ステップに引っ掛けてもエクスプローラージーンズは破れず、
岩や切り株で向こう脛を打ったところで穴も開かず、マフラーの熱にも溶けることはない。
内部にオフロードブーツやニーブレースを仕込んだ状態で
ガンガンアタックしても全く穴が開かないタフさには脱帽させられた。

最近の林道ツーリングにはエクスプローラージーンズを履いていくことが多い。オフロードというとブーツインのモトパンのイメージが強いけど、僕の好みはブーツアウトスタイル。というのも着替えて終わりのコース走行ならブーツインスタイルでいいのだが、泥だの雨だのが全てブーツに入り込むことになるブーツインスタイルは、泊まりがけで行くような林道ツーリングには向かないのだ。

長年履き続けたところで壊れず、オンでもオフでも
少々転んだり、ぶつけたぐらいでは穴も開かないエクスプローラージーンズ。
残念ながら、今のところその予定はないのだが、
もし僕が、バイクによる世界一周を目指すとしたら、
間違いなく、その相棒にエクスプローラージーンズを選ぶ。
この堅牢さはロングディスタンスな旅において
何モノにも代え難いアドバンテージになるからだ。
名前の“エクスプローラー(探検家)”に偽り無しって感じである。

そこでクシタニさんにご提案。
最近、世界的な流行りを見せているアドベンチャーバイク用に仕立てた仕様の
エクスプローラージーンズを作って欲しいのだ。

エクスプローラージーンズは大きめのサイズを選べば、軽めのニーブレースを装着することも可能。写真は実際にアルパインスターズのニーシンガード『RK-1 プラズマニーブレイス』を装着して履いてみたところで、実際林道ツーリングはこの装備で走ることが多い。

要望は3つ。
とにかく“持ち前のタフさや頑丈さはそのまま”に、
“コンパクトなニーブレースかニーシンガードを装着して”、
“アドベンチャーブーツや軽めのオフロードブーツでブーツアウトできる”。
そんな世界一周の相棒となりうるエクスプローラージーンズができれば、
とにかくタフなパンツを求める
世界のアドベンチャーライダーが放っておかないと思うんだがなぁ。

パンチングメッシュが施されて通気性のいい夏用のエクスプローラーメッシュジーンズも20年ほど愛用(手前)。流石にメッシュタイプはスタンダードのエクスプローラージーンズほどの強度はなく、転んで破くたびにクシタニさんに修理してもらっていたのだが、さすがにスタッフの方から“革がだいぶ弱っているのでそろそろ新しくしませんか?”と言われて新調(奥)。最新のモデルは裏地素材やヒートガードなどが色々進化していてビックリ(笑)。
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